鉄道電気系のお仕事

若ハゲ30です。


本記事では鉄道業界の電気系の仕事内容について記載します。

非常にニッチな記事です。
鉄道の中でも数少ない電気関係の内容を取り上げます。

就活生、転職を考えている方は必見の記事です。


鉄道業界全体についても記事にしていますので、こちらをどうぞ。

鉄道業界の特徴

2020年2月20日




鉄道電気系のお仕事




電気系は3系統ある


鉄道の電気系は大きく3つに分かれています。

1. 電力
2. 信号
3. 通信


仮にあなたが鉄道会社に電気系の社員として入社した場合、3つのどこかのセクションに配属されます。

そしてここからは会社によりますが、電力に配属されると一生電力の仕事をやり続けるというプロフェッショナルを育成するパターンが一つ。

JR系列の会社はほとんどこのプロフェッショナル系の人事です。
一度配属されると大きな区別を隔てた異動はありません。

電力であれば一生電力です。

ちなみにJRの場合、総合職で入社すると部門の垣根を越えますが、技術系の人間が事務系の仕事をやることがあっても、技術の壁は超えません。

つまり、電力をやっていた人間が信号に配属されるということはありません。


逆に、3つの部門の垣根を越えて人事異動がある会社もあります。
比較的規模の小さい会社であればこのパターンが多いかと思います。
就活をするのであれば、この辺を聞いてみるといいかもしれません




1.電力部門


1の電力は「電車に電気を供給する仕事」です。

電力の中でもさらに発変電、送配電、電車線という分野に分かれます。

学生時代に電気を専攻している方は、電気の知識がそのまま活かせるため、仕事がしやすいかと。


電験やエネルギー管理士など電気系の王道をいく資格も重宝されます。


電車線については鉄道会社特有の技術体系のため、入社してからの勉強がある程度必要になります。


余談ですが、各鉄道会社で発電所を持っているのであれば、その地域の配属が発生します。

例えば、JR東日本であれば信濃川発電所を所有しているため、新潟県での勤務があるということです。
東京都交通局であれば、多摩に発電所があります。


ただし、JR系列は総合職でない限りは広域異動は発生しません。


2.信号部門


最も素人がイメージのしにくい部門が信号部門です。

信号部門の管轄は列車制御に関わる設備が対象になります。

例えば、ATC設備というものがあります。
これは列車を自動的に制限速度以下の速度に制御してくれる装置です。

https://www.tetsushako.or.jp/page_file/20190123100047_l0jPL2uKdo.pdf


この列車制御設備が王道で、そのほかに踏切や転てつ機なんかも信号設備です。
また、駅で進路を自動で構成してくれる連動装置という機械も信号設備です。

信号部門の特徴は鉄道に特有の超ニッチな分野ということです。
鉄道マニアでない限り、ほとんどの人間が会社に入って基礎から勉強します。

関係する資格なんかもほとんどありません。
転職する際には苦戦を強いられるかもしれません。

ただし、専門とする人間が少ないため、極めれば重宝されます。



3.通信部門


通信部門はイメージしやすいかと。

列車で使用する列車無線が王道の設備です。
駅員が指令とやり取りするのに使います。

その他に風速計などのデータを収集する防災情報システムや、駅構内の放送設備があります。

通信部門は無線や有線通信を扱っていた方であればすんなり仕事ができてしまいます。

また、線路内にある設備が少ないというのも特徴です。

電力や信号は線路内にたくさん設備があるため保守が大変ですが、この2部門に比べて通信は保守が手軽です。



保守部門か工事部門


3つの分野に共通するのは保守部門と工事部門に分かれていることです。

保守部門は故障した設備の補修、いわゆる障害対応があります。
また、日々の設備の検査、予防保全などを行います。

保守部門は24時間365日対応しなければなりません。
真夜中に設備のメンテナンスをして、昼夜問わず設備が壊れれば現場に出動します。
ハードな業務です。

ただし、24時間勤務が組まれている会社が多く、人が手厚く確保されているため、保守部門は工事部門に比べて超勤が少ないという特徴があります。

続いて、工事部門は新しい設備を作る部門です。
工事部門の中でも設計部署と工事監督部署で分かれます。

設計は担当者が専属で工事案件を任されることが多いです。
JR系列は設計を直轄で行っている会社が多く、ハードな仕事です。

会社によっては設計を委託しているところもあります。

一から設備を設計していくのは非常に時間と手間がかかるため、設計部門は超勤時間が長い傾向があります。

また、工事監督部門は現場の工事担当者です。
工事の立会を行い、施工がしっかり行われているか確認します。
(鉄道会社は工事自体は下請け業者に委託します。)

工事監督もハード業務です。
夜間に担当工事の立会を行い、昼間は業者と打合せなり、資料の作成なりがたくさんあります。

一般的に工事部門の方が保守部門より忙しくなるという傾向を覚えておきましょう。




電気系は立場が弱い


鉄道業界は様々な職種がある縦割り組織です。
事務、運輸、車両、保線、土木、建築、電気と幅広いのです。


その中でも電気系の立場は強くありません

まず、JR系ではもともと国の組織だったこともあり、事務系の力が強いです。
歴代社長を見ても事務方の出身がほとんどです。
役員も事務方が大半を占めます。

事務一強といっても過言ではありません。

また、車両や保線出身の方について、副社長まではちらほら見かけることができます。

しかし、電気系ですと副社長は見当たらず、出世できて役員までというところが大半でしょう。

とはいえ、JR系ですと社員が万単位でいる大規模組織ですので、その中で役員まで上りつめたとなれば十分に怪物なのですが。

事務や運輸系は輸送サービスの要なので、立場が強いのは当然です。
彼らに比べて設備屋は発言力で劣ります。

車両は莫大にお金がかかるので発言力をある程度持てます。

さらに設備系の親方は保線です。
電車設備の中心はレールですから保線は力が強いのです。

そう考えていくとどうしても電気系は立場が弱くなってしまいます。
これは入社するまでに頭に入れておくとよいです。


しかし、これからは車両、電気系を中心に技術革新が始まります。
ITの導入により運転手等の現場の人間が不要になっていくと予想できます。
そのため、電気系が今後力を伸ばすと私は見ています。

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