当記事では、こちらの本をご紹介いたします。
「隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働」
こちらの本は「ベーシックインカム」を勧める本です。
いかに今の世界にベーシックインカムが必要かを説明しています。
参考に、作者(ルドガー・ブレグマン)とパックンの対談を下記リンクからどうぞ。
https://bunshun.jp/articles/-/2675
隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働
過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむ

過去最大の繁栄
・現在の1人当たりの所得は1850年の10倍に増えた。
・平均寿命は2012年には70歳で1900年の倍以上である。
・1日2000kカロリー未満で暮らす人は1965年では51%であったが、2005年には3%になった。
過去最大の不幸
・うつ病は10代の若者の最大の健康問題となっており、2030年には世界の病気の1位になるという。
・富裕国の人の大半は、子供たちは親世代より悪い世代を生きることになると信じている
経済的には物凄く進歩した現代ですが、幸福にはなっていません。
現代の資本主義システムでは解決は不可能だと。
21世紀は生活の質を上げる別の道を見つけなければならないといいます。
結論的にはそれがベーシックインカムです。
週15時間労働のすすめ

労働時間は減らなかった
・19世紀半ばから労働時間の短縮が始まるが、1980年代に労働時間の減少傾向が止まる。
・アメリカでは、むしろ労働時間が増え始めた。
・夫婦の労働時間の合計は週に7日から8日に近い。1950年代ではこれが5~6日であった。
経済成長により増えたのは消費であり、収入は増えていません。
そのため、労働時間も減りませんでした。
余暇に金がかかり、さらに働くことが求められたのです。
経済は豊かになったが、今日の私たちの最大の問題は、ストレスと不安定さであると。
これを解決するには労働時間を減らすしかありません。
そうするには、国が一丸となって解決にあたるしかないと。
国が取り組むのはもちろんベーシックインカムです。
ベーシックインカムにより、人間は労働から解放され、人それぞれが自分が有意義と思うものに取り組み始めるといいます。
AIには勝てない

AIには勝てない
・20世紀にはロボットと人が並行していたが、21世紀にロボットが進化のスピードを上げた。
・2029年までにコンピュータが人間と同等の知能を持つようになる。2045年までに人類の脳より10億倍賢くなってしまう。
・AIとロボットが今後、中流と呼ばれる人々の仕事を奪う。
ロボットの発達により、今後「中流」と呼ばれる階層が消えて、上流階級と下流階級に分断されることが予想されています。
これにより、不平等は広がり続けると。
もしこのまま世界が進めば、テクノロジーの恩恵を受けるのは一握りの上流階級のみとなります。
下流階級に落ちた大多数の人間は貧困にあえぐことになってしまいます。
もし、テクノロジーの恩恵を人類が手放さないのであれば、再分配すなわち、ベーシックインカムしかないと。
金銭、時間、課税、ロボットも再分配します。
読感
ひろゆきさんなど様々な有識者がベーシックインカムを提唱する理由が分かりました。
この本にすべてベーシックインカムの優位性が示してあります。
そして、我々はもう働かなくてもいいのかもしれません。
むしろ、労働はロボットに代わっていくべきであり、人間はその他の価値の創造に取り組むべきでしょう。
それは我々が「遊び」と感じているものだったりします。
これまで以上に娯楽が重要性を増していくのかもしれないですね。
ただし、ベーシックインカムありきの議論です。
現状、遊んで暮らすのは無理なので、個人レベルではどうしようもない・・・。
ベーシックインカムを導入してくれるような政党、世論形成に期待しますか。
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